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2013年11月14日木曜日

教えない授業システムの要素

今月、千葉県アンドー塾の安藤賢考先生に講演をしていただきましたしていただきました。

その安藤先生の話す「授業システム構築の工夫」は、
「おもてなし活動 送り迎え」
「目標確認 生徒との約束」
「授業中のしつけ 集中力」
「生徒カウンセリング実施 癒し」
「スモールステップで教える 処理速度考慮」
「教えすぎない Whyを5回尋ねる指導法」
「例え法 身近なものを題材に解説を行う」
「承認行為を徹底的に行う 存在を認める」
「できるまで帰さないシステム 保護者への状況報告・信頼関係」
「天使と悪魔の表情指導 コミュニケーション教科」

ということでした。特に生徒との感情面も含めた関係づくりが学力伸長の基礎にあること、これはすべての教育活動の土台にあることを確認しました。


http://ameblo.jp/andojuku/entry-11631882664.html

情熱教室のふたり


「情熱教室のふたり」という本は、アメリカのチャータースクールの中で特に注目されるKIPP(Knowledge is Power Program:知識は力プログラム)という学校がいかに創られていったかが書かれています。

その内容や手法はアメリカの学校事情や文化を反映しているため、そのまま日本では使えないものがあります。しかし、家庭環境や人種によって「できない」と考えられている子どもに対して、「できる」と信じ、やり方を工夫しつづけることで道が開けてくる点だけは変わらないということに気づかせてくれます。

なにより、これだけ注目されるようになった学校を創った二人も、多くの失敗を重ね、様々な人たちから謙虚に学び、様々な障害にくじけそうになったということが、読む人を元気づけてくれると思います。

「KIPPをKIPPたらしめているのは生徒であって僕じゃない」

学校を知ってもらうには生徒を見てもらう、こうしたことを言える学校や先生は信じられる気がします。

http://www.amazon.co.jp/情熱教室のふたり-ジェイ・マシューズ/dp/4478021309/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1380098932&sr=8-1&keywords=情熱教室のふたり

オンラインシラバス

ありそうで意外になかったのが、シラバスを「学年」×「教科」で検索できるホームページ。ちょっとした工夫ですけど、例えば塾関係者や少し教育について知っている保護者であれば、この参照のしやすさを評価するかもしれませんね。

http://www.hiroogakuen.ed.jp/syllabus2013/

学習共同体

アメリカでは1983年に「危機に立つ国家」という報告書で教育の危機が叫ばれ、学校を基盤とした改革の必要性が叫ばれるようになりました。そのころ、学習研究の分野でも認知革命と呼ばれるパラダイムの転換が訪れ、共同体で生じる学びに着目されます。
例えば、野中郁次郎教授の「知識創造企業」では、イノベーションに成功した企業でどのような場が生じていたのかを興味深くまとめています。

こうした社会の動きを取り込み、90年代ごろから教育界でもピーター・センゲが言うような「学習共同体」としての学校づくりを目指そうという動きが生じます。このとき、学ぶ内容やビジョンをどのように設定するかが重要です。今は、「専門職(家)の学習共同体(professional learning communities:PLCs)」という呼び名で、教師の専門性を高めることが目的とされます。これは、アメリカにおいて教師の社会的立場が弱いことも背景としています。

ここで重要なことは、単に共同体としてあるだけでは革新は起きないということです。協働は確かに重要ですが、それは馴れ合いになる危険性もはらんでいます。そこに何のために学ぶか、何を学ぶのかというビジョンとテーマがあって初めて「専門職の学習共同体」となっていくのだと思います。


http://hoshiboshi.blogspot.jp/2013/09/vol12-no1.html

授業アンケートとシラバス

授業アンケートの報告会を継続して行っている学校ですので、今回はハードルを上げた取り組みでした。

1.学力診断テストとアンケート結果の関連性の検証

まず、学力診断テストとアンケート結果の関連性の検証を行いました。

その結果、数学では関連が見られました。学力向上実感が学年を経るごとに上がっていたのですが、これに伴い実際の学力も上がっていたのです。つまり、アンケートで学力の向上を実感しているという結果と、実際の偏差値の連動が見られました。

英語では、低学力層ではアンケート結果と診断テストが関連していましたが、高学力層では関連があまり見られませんでした。
低学力層にフォーカスした授業づくりは、実際の学力向上にもつながっているけれども、高学力層についてはうまく連動していないのです。
より詳しく言えば、実際の学力は上がっているけれども、学力向上実感は下がっていたのです。

このズレは発見でした。

なぜなら、もしアンケートだけを見ていたら、「この学年の学力は下がっているのでは」という結論になるかもしれません。一方で、学力診断テストだけを見ていたら、「この学年の学力は上がっている」と判断してしまい、目の前の生徒が「学力が上がっていないのでは」という気持ちを抱えていることに気づかずにいた可能性もあったからです。

アンケートと学力診断テストを合わせて分析することで、バランスのとれた視点で生徒の状況を捉えることができました。また、高学力層にも焦点を当てた授業づくり、という課題を設定することもできました。

また、英国数とも予習復習と学力診断テストの結果がうまく連動していないという発見もありました。
ここから、予習復習の量と質を詳しく検証していく必要がある、という課題を導くことができました。

2.授業実践の振り返り

次に、授業実践の振り返りを行っていただきました。

前段階として、夏の研修会で前期の授業を単元ごとに振り返り、後期に向けて意識すべき単元を設定していただいていました。
その単元について、ある一コマの授業を思い出して頂き、特に生徒とのやりとりを中心に書き出して頂きました。
会話を書きだして頂いた後、その横に「この会話の際、どのようなことを考えていたか」を書いていただきました。

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、アージリスとショーンの「組織学習」(Chris Schon, David A. Argyris,1995,Organizational Learning II: Theory, Method, and Practice)で使われていた手法です。

実践(practice)の中で無意識的に使っている「わざ」を意識化・言語化して、振り返りを行い、自分が当たり前に思っていたことを捉えなおし、より良い実践を検討する(ダブルループ・ラーニング)ためのワークです。

年配の先生であればされている方もいらっしゃると思いますが、「授業実践記録」を日々つけて振り返りを行い、授業の腕を磨くという授業研究と同じ手法です。

はじめての試みでしたが、みなさんは予想を上回るペースでシートを書き上げ、そのシートを元に議論を重ねていらっしゃいました。ダルビッシュ投手やイチロー選手は、自分の投げた球、打った球を一球一球鮮明に覚えていますが、こうした実践の記憶力もまたプロフェッショナルの要件なのかもしれません。

中には生徒のことがあまり書かれていないシートもありました。もちろん、実際の授業ではうまく対応されていたり、書くまでもないと思っていらっしゃたり、先生の熱意ある授業に生徒が真剣についていってる、ということもあると思います。

ただ、生徒の反応がよく書かれたシートからは、「この先生は授業中よく生徒のことを見ているのだな」と感じました。野球と同じで、投げられた球(生徒の反応)に瞬間的にどう対応するかが授業で求められるのかもしれません。もちろん、豪腕投手なので(説明がうまいので)、いつも三振(生徒が参ってしまう)ということもあるかもしれませんが。

このような授業の振り返りシートを、すでに作成されているシラバスの対応する単元に紐付け、シラバスの振り返り・肉付けを行うというところまでしていただきました。

今後は単元ごとの研究授業の計画や結果などもシラバスに紐づくとよいのかもしれません。

3.生徒向けスタディ・ガイドの作成

ワークの最後では、次年度のシラバスをもとに、生徒向けのスタディ・ガイドを作って頂きました。
シラバスは外部向けということもあり、表現がとても固いです。なので、4月の1回目の授業で生徒に配布するイメージで、「先生からのメッセージ」「この科目のおすすめ学習方法」など、先生のキャラクターがすこし出るような表現で、しかもこの科目のエッセンスを捉えているようなスタディ・ガイドを作成いただきました。最後に、そのスタディ・ガイドの通りに生徒が学習したと想定した授業アンケート結果の予測をしていただき、次年度に向けた話し合いを行っていただきました。


このようによく考え、話し合っていただいた3時間半ではなかったかな、と思います。

欲を言えば、定期的に授業観察を行い、先生の行動と生徒の行動の双方を踏まえた観察データに基づき、授業研究会を開いていただくと良いかなと思います。
コマ数の関係上、物理的に観察することが難しいと思います。以前であればビデオを使った授業研究もありましたが、最近伺った中学校ではipadの録画機能を使って手軽に撮影されている事例もありました。より授業研究のしやすい環境になっているのかもしれません。

技術タイプ別上達法②

「発問・説明・指示を超える技術 タイプ別上達法」
最後に授業力に関して書かれていることを少し挙げておわりにしたいと思います。

どうすれば生徒が授業に集中してくれるか。
もしあなたが、授業力タイプの先生なら「1授業1モノ主義!」、学級経営力タイプなら「グループ活動」を実践してみては、というアドバイスが載っています。

また、授業アンケートの項目にもありますが、「話し方がはっきりしていない」という場合、授業力タイプなら「最初の3分に話すことをすべてノートに書く」(一部がよくなると全体がよくなる」、学級経営力タイプなら「語尾の形を決める」(「だね」「かな」「してごらん」 普段と同じ調子でなく、授業で生徒を納得させる話法を意識する)とあります。

興味深いのは、全員を参加させる授業とするために「自分の意見を言わせない」という技術です。これは、ペアやグループでの他の人の意見を言う、というもので、お互いに話をよく聞き、理解することが必要になります。もちろん、最終的には他者の意見を取り入れて自分の意見を練り上げる必要はありますが、一部の生徒を中心に授業が展開している時などは使ってもよい手法ではないかと思います。

さて、最後に人間力に関する技術を残しましたが、これは実際に本を取ってみて頂ければと思います。一つだけ、「観察眼を鍛える」という項目で、授業力タイプであれば「一番を見る」(一番最初と最後にノートを取り終える生徒、など)というアドバイスがありました。

いくつかの学校で集まってこうした本を作るのも楽しいかもしれませんね。

http://www.amazon.co.jp/発問・説明・指示を超える技術タイプ別上達法-山田洋一/dp/4904785401/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1359428502&sr=8-1

今日は再び来たらず

城山三郎「今日は再び来たらず」
は予備校について少し調べている際に見つけた本です。
英文学を研究する主人公が、友人の勧めから入った塾・予備校講師の道。その中で80年代の受験戦争が描かれるのですが、そのモチーフとなっているのが駿台、代ゼミ、河合塾です。

それぞれのキーワードは、伝統、人柄(居心地)、科学管理です。タイトルの「今日は再び来たらず」は「日々是決戦」という言葉をモチーフにしたのだろう、という人もいます。みなさんはどのスタイルを好まれるでしょうか。

東大合格を目指す母子など戯画的に描かれている部分もありますが、ひたすら良い授業を練り上げようとする主人公やその先輩の姿と彼らを取り巻く環境の厳しさに共感される先生もいらっしゃるのでは、と思います。

http://www.amazon.co.jp/今日は再び来らず-講談社文庫-3-1-城山-三郎/dp/4061317008

技術タイプ別上達法

1月は多くの学校にとって入試のシーズンですが、私たちにとっては授業アンケートの報告書作成の時期となります。しかし、いつももどかしいのは、データ分析で導かれる授業の課題はあくまで抽象的なものであり、実際にどのようなことをすればよいのか、という先生たちの声に十分に応えられていないのではないかという点です。
そこで、面白い本を見つけました。

山田洋一「発問・説明・指示を超える技術 タイプ別上達法」さくら社、です。

この著者は、若いころに優れた先生の実践を「追試」してみたがうまくいかなかったという経験をしています。
私たちも、授業アンケートの結果から導かれる「良い実践」から学ぶことを推奨していますが、この先生は、単純にマネをすればよい、というものではないと言います。

本当に有効な教育技術というのは、「子どもの実態に寄り添って選択された一つの方法」と言います。

この言葉から、つぎのような学びを引き出せます。

1.多くの選択肢を持てるだけの授業理論・技術・経験を持つ必要がある。

2.選択肢と子どもの実態をどのようにマッチングさせるべきかを理論と経験から、しかも授業という瞬間の中で判断し、実践できる力を身につける必要がある。

ということです。

そして、まずは自分のタイプを知ることから始めようと、質問リストを用意されます。ここでその質問リストを挙げることは控えますが(著作権というものがありますので)、大きく次の3つのタイプを提示します。なお、小学校の先生を想定しています。

a.授業力タイプ:学級のルールや仕組みづくりは甘いが、とにかく授業が面白く子どもを引き付ける。

b.学級経営力タイプ:授業は上手とは言えないが、子ども達がよく育っていて、暖かい雰囲気の学級を作っている。

c.人間力タイプ:休み時間に多くの子どもに慕われている、物腰は柔らかいが子どもが言うことを聴く、子どもを怒鳴りつけるのに慕われている

みなさんはどのタイプに当てはまるでしょう。
次回は、それぞれのタイプに応じた具体的な技術を紹介していこうと思います。

http://www.amazon.co.jp/発問・説明・指示を超える技術タイプ別上達法-山田洋一/dp/4904785401/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1359428502&sr=8-1

知へのステップ

この時期の高校3年生の中には、もう志望校への合格を決め、これから受験を控える友達がいるなかで、自由な時間を持て余していることもあるかもしれません。
ただ、4月から「生徒」ではなく「学生」になるということを考えますと、その切り替えのための準備時間は実はそれほど多くないことに気づきます。つまり、「従って生きる」という姿勢から、「学びに生きる」という姿勢への変化、そしてそのためのスキルが必要となります。
学生に必要なスキル、それは大きく「聴く・読む」「調べる・整理する」「まとめる・書く」「表現する・伝える」というスキルです。
大学の中にはこうしたスキルを初年次に鍛える時間を設けるところもあるようですが、あらかじめ準備しておくにこしたことはありません。

「知へのステップ」という本は、関西国際大学での1年生向けの講座を想定して作られた本です。例えば、メモをとることとノートをとることのちがいはなんでしょうか、と、とても親切かつわかりやすく学生としてのスキルを紹介しています。中学生、高校生からも読める内容です。こうした本を使った「プレゼント」授業をしてあげてもよいかなと思います。
※論理エンジンを採択いただいている学校は、内容的には重複する箇所もあります。
http://www.amazon.co.jp/知へのステップ-改訂版-学習技術研究会/dp/487424355X/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1359342339&sr=8-2

ワンマン経営とチームづくり

雪道に転ばぬように気を付けて伺った学校では、校長先生が代わったばかりという状況でした。
これまではワンマンな経営で、うまくいっている時はそれが機能するけれども、一度つまづくと難しい、というお話でした。
ワンマン経営のメリットとは何でしょうか。スピーディーな意思決定や組織方針の徹底が図られるということなどが考えられます。一方で、デメリットとして、組織メンバーが意思決定に参画する機会が少なくなることで、後進育成が難しくなるということが考えられるでしょう。

教職員のやる気を高める職場環境要因の一つに、意思決定への参画があることは90年代以降の欧米での学校経営研究で明らかになっています。
しかし、共同して意思決定するには、リーダーシップと同僚性を両立できるチームづくりを行うことが必要となります。ここでチームとは、状況に応じて各人がリーダーとなったりフォロワーになったりする、リーダーとフォロワーの関係が固定的でない関係と理解していただくと良いと思います。

このチームづくり、確かに先天的な感覚で上手にできる場合や、偶発的に良いチームになる場合もあります。一方で、良いチームとなる確率を高めるために、各人が学ぶべきことや考えるべきこと、発揮すべきパフォーマンスについての研究もずいぶんと進んできています。(例えば、日本チームコーチング協会 http://www.teamcoaching.jp/

みなさんの学校の中で、うまくいったチームとはどういったチームだったのか(先生だけでなく生徒も)を集めて分析する、ということをされてもよいかもしれません。また、そうしたお話を伺えればと思います。

初歩から学ぶ生物学

「初歩から学ぶ生物学」の著者は最近さんまさんのテレビで見かけることが、文章の方がよっぽど面白い。
新聞では倫理や政治経済の問題が割愛されていましたが、
「生きていることとはどういうことなのか」など、大学に入ってからの学問では、問いの土台となる哲学の芯があるかも大事になってくるのだなぁ、と感じる本です。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/404703357X/ref=oh_details_o04_s00_i00

授業づくりと大学のかかわり

四国の大学では、授業アンケートや授業観察からさらに一歩進め、授業の多様性を踏まえた上での授業コンサルティングをするネットワークづくりが進められているようです。

愛媛大学教育企画室
『研修プログラムガイド2012』
出版日:2012年5月

http://web.opar.ehime-u.ac.jp/books/img/spod-programguide_h24.pdf

授業評価の科学③

授業評価の科学③

国語科の教科会改革や結果の向上した先生に対する記述アンケートの結果などが載っています。
http://www.humanlink.info/jyugyobook3.pdf

授業評価の科学②

理科、英語、社会で結果が向上した先生の授業を見せて頂いたり、インタビューさせていただいた内容が載っています。
http://www.humanlink.info/jyugyobook2.pdf

2013年11月9日土曜日

田部の生物Ⅰをはじめからていねいに

「生物Ⅰ」という名前を見ると暗記科目と思ってしまいます。いろいろな図が入り、その説明が載っている教科書はまさにそのイメージの象徴です。しかし、無機質な情報の羅列では記憶できません。

例えば、生徒に教科書を読ますときに、小さい頃に野原で何かを発見した驚きを友達に伝えるような語り口調で読ませてみるのもよいかもしれません。
また、教師が読むときにも、小さい子どもが尋ねてくるような疑問「細胞なんて小さくて見えないのに誰が細胞があるって言ったの?」とか、「自分はどこから来たの?」という問いを、行間に挟んでもよいかもしれません。
ちなみに、「自分はどこから来たの?」という質問を4歳の時に持ち、「宇宙から来たのではないか」と思い、そのまま生物学者になった長沼毅さんという方もいます。

はたまた、教科書に書いてある図を、ノートの見開き一杯に自分でもう一度描いてみる、というのも良いかもしれません。

東進の田部先生の本をながめて、
「生きる」ということの根源を問う視点に立ち、発見した時の感動とイメージを、口と手を使って再現することで、生物に関する知識が定着するのかなと思いました。

http://www.amazon.co.jp/田部の生物1をはじめからていねいに-生命の連続性編―大学受験生物-東進ブックス-名人の授業-田部/dp/4890853987/ref=sr_1_4?ie=UTF8&qid=1383971472&sr=8-4&keywords=田部の生物Ⅰ

2013年11月5日火曜日

「なぜ」と「流れ」で日本史をおさえる

人はどのように歴史や社会情勢を学んでいたか、を考えると、多分最初はおじいさんや村の長老から話を聞いたり、旅の人から話を聞いたりしたのだと思います。なので、年配者を敬い、旅の人をもてなしてきたのだと思います。

つまり、歴史を学ぶ上で、ストーリーとして理解することが大事なのだと思います。原因と結果及びその道筋や、どのような場所で起こったのかということを、鳥の目線と虫の目線をもって、全体像と各イベントの詳細をつなぐことが必要なのだと思います。

こうした視点で授業を行うとしたらこうした展開になるのだろうな、という例が東進の金谷先生の授業なのでしょう。「表解板書」と呼ばれる手法で、まず縦に時間軸、横に場所を配置した表を示し、地図上で各イベントの発生年度を確認し、そのストーリーを話します。最後に、「なぜ?」と「結果」を対比するチェックリストを示すというものです。おそらく、その話を聞くと思わず引き込まれるようなわかりやすさがあるのだと推察します。

より力をつけるためには、教科書をもとに、こうした表の作成や地図への書き込み、因果関係のチェックリストを生徒自身が作成し、小論文を書くということが有効なのかもしれません。

http://www.amazon.co.jp/金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本―近現代史-金谷-俊一郎/dp/4890851879/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1383629687&sr=8-2&keywords=金谷の日本史

2013年11月1日金曜日

授業見学後のインタビューについて

先日、授業力研修に参加いただいている若い二人の先生がたの授業を見学させていただきました。授業アンケート結果が良く、その実態を見たかったためです。

お一人はよく準備されたスライド資料をもとに、様々な話題を提供しながら生徒を引きつける授業をされていました。もう一人は、生徒に高いハードルを課し、それを生徒同士が協力しあいながら超えさせるような授業をされていました。どちらもまだ2,3年目の先生です。
生徒をよく見て、教科の専門性を踏まえて様々な展開や長期の展望を持ち柔軟に対応する経験が必要で、教師の熟達を測る一つの指標はその引き出しの多さや展開のパターンの多さだという見方もあります。
お二人の先生はまだ若いですが、よく生徒を見て、生徒のことを考え、努力と熱意をもって経験のなさを克服されようとしていました。

授業を振り返るには二つの方法があるようです。一つは、「どうすれば学習目標に到達させられるか」という技術的な振り返り。もう一つは、「この授業はどのように理解できるか、すべきか」という解釈的な振り返りです。前者の代表格は向山洋一氏の法則化運動で、技術的専門家像を想定します。後者については以前はカリキュラム設計や教材解釈を中心としていましたが、近年は複雑かつダイナミックに変化する状況で用いられる実践知に迫るための反省的実践家像を想定します。二つのモデルは共存可能とされます。

こうした考えをもとに、授業後にお二人に質問した内容は、以下のような項目です。質問を通じて相手が自分の実践を振り返り、気づきや学びが得られるかがポイントになります。また、色々な先生の授業を見学し、話し合えればと思います。

【授業見学後のインタビュー項目】
●クラスの状況について
担任であるかどうか どういうクラスか 
   担任の指導方針 学級目標 志望進路 
   提出物の状況 授業のしやすさ 勉強に対する自信

●授業アンケートをどのように読んだか
選択肢1の多い質問(強い回答) 授業の特徴 自由記述 
  その結果の生まれた理由

●今日の授業のポイント
何回目の単元か 
  教材観(難しさ、教師から見て不十分に感じるところ、
生徒が読んでわかりづらそうなところ)
今日の単元・授業で生徒の学びを深める重要な質問
なぜこの単元を学ぶのか 
   この授業で生徒につけてほしい力
この単元の指導のポイント
なぜ今日の授業スタイル(講義・演習・グループ)をしようと思ったか
生徒の関係性や状況をどのようにみていたか どういう動きを予測していたか

●今日の授業の自己評価
事前に予測した状況に対して実際はどのように動いたか どういう動きをしたか
どの生徒が学んでいたか/学んでいなかったか 
どの生徒の学びを思い出せるか/思い出せないか

●他の先生ならどのようなことをいうかの予測

●授業記録をもとにした振り返り

●見学した先生の意見や授業中の制作物(ノート・プリント)に基づく授業の全体像の補完

●今日の授業の別の可能性


http://www.amazon.co.jp/gp/product/4762021490/ref=oh_details_o05_s00_i00?ie=UTF8&psc=1