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2015年6月8日月曜日

国際バカロレア 指導用資料 文学の問い、ねらい、評価目標、指導について

問い:

・ 文学作品は、解釈により広がりのあるものとなるか。あるいは逆に矮小化されるか。優れた解釈とそうでない解釈を隔てるものは何か。
・ 定義上、事実ではない創作文学であるフィクションの作品はいかにして知識を伝達
するか。
・ 文学の正しい機能とは何か(現実の認識を捉えること、精神を導くこと、または高揚させること、感情を表現すること、美を創造すること、コミュニティーを結びつけること、精神的な力を賛美すること、振り返りを促すこと、または社会の変化を推進することといった面ではどうか)。
・文学に親しみがあること自体は、知識を提供するか。仮にそうだとすれば、どのような種類の知識が得られるのか。事実の知識、作者に関する知識、伝統や形式のしきたり、心理、文化的歴史、または自分自身に関する知識などはどうか。
・作者に注目することで、文学についてどのような知識が得られるか。作者を観察したり、作者の人生に関して知っていることにより、作者の意図と創作プロセスそのものは理解されるか、されるべきであるか。創作プロセスは、それを直接観察することができない場合でも、最終的な作品と同様に重要であるか。作者の意図は、作品を評価する上で関係があるか。芸術作品は、芸術家が気づいていない意味を含んだり、伝えたりすることが可能か。
・作者、あるいは社会的文脈から切り離し、作品だけに焦点を絞ることで文学に関するどのような知識が得られるか。
・社会的、文化的、歴史的文脈に焦点を絞ることにより、文学についてどのような知識が得られるか。
・文学を学ぶことは、個人の成長、または倫理観の形成においてどれくらい重要であるか。具体的にどのような形で重要であるか。
・文学の学習において、優れたエビデンス拠となるのは何か。
・文学の学習を通じて、どのような知識が得られるか。
・1つの言語から別の言語に翻訳される際に失われるものは何か。それはなぜ失われるのか。
・文学は、他の方法では表現できない真実を表現することが可能か。可能であるならば、それらはどのような種類の真実であるか。この形の真実は他の知の領域における真実とどのように異なるのか。

ねらい:
1. 異なる時代、スタイル(文体)およびジャンルからの多様なテクストを紹介する。
2. 個々のテクストを綿密かつ詳細に分析し、関連性のあるものと結びつけることができる能力を養う。
3. 表現力(口述および記述によるコミュニケーション)を養う。
4. テクストが書かれ、受け取られた文脈の重要性を理解するよう促す。
5. テクストの学習を通じて、文化的背景の異なる人々の異なるものの見方があることや、それらの見方がどのように意味を構成しているかへの認識を促す。
6. テクストの格調高さや、様式的、美的な質の味わいを理解するよう促す。
7. 生徒が言語と文学に対して、生涯にわたって関心および喜びをもつよう促す。
8. 文学批評に使用される技法について生徒の理解を促す。
9. 生徒が文学作品を独自に批評する力と、その自分の考えを裏づけをもって構成する能力を養う。

評価目標:

1.知識と理解
ジャンルや時代を代表するものとしての個々の文学作品の知識と理解、およびそれら相互の関係性を示す。
文学の中で文化的価値が表現されている方法についての理解を示す。
作品が書かれ、受け取られる文脈の重要性に対する認識を示す。
関連性のある事例を根拠として、考えを立証し、正当化する。

2.分析、統合および評価
言語、構成、技法、スタイル(文体)を分析する能力を示し、読者にどのような効果を与えているかを評価する。
学習した文学のテクスト、または初めて読む文学のテクストについて、独自の文学批評を展開する能力を示す。
文学の技法の効果や、スタイル(文体)と意味との関連性について詳細に分析し、細部にわたって論じる能力を示す(HLのみ )。
3.適切な言葉遣いおよびプレゼンテーションスキルの選択と使用
言語使用域(レジスター)とスタイル(文体)を効果的に選択し、記述と口述の両方で考えを明確かつ流暢に表現する能力を示す。
文学の学習に適切な用語と概念を自在に使いこなす能力を示す。
口述と記述の両方で、理路整然とした議論を展開する能力を示す。
文学作品について一貫性のある詳細な文学作品の論評を書く能力を示す(HLのみ)。

指導:
誰もが参加できる、肯定的で安心できるクラスの学習風土(エートス)を提供する。生徒が自信をもって探究し、自分自身の考えを試したり、他者の考えに挑戦したりできるようにします。
生徒の力を養う。学習者が能動的に学習に参加するアクティブラーニングの多様な方法
(ディスカッション、ディベート、ロールプレイ、読書、記述活動および口述プレゼンテーションなど)を用いて、生徒自身がどのようなスキルを身につけたかを示すためのさまざまな批判的および創造的な機会を設けます。
生徒は、それぞれさまざまな方法で学習することを認識する。授業で取り上げるテクストへの各生徒の理解と喜びを最大限に引き出せるよう、多様な活動や評価課題に取り組みます。
批判的言説を促す。教師は、コースの初期段階から生徒が統合的かつ実践的な方法で、生徒が文学に対する批判的言説の言語を習得するようにします。
芸術形式の1つとしての言語を鑑賞することを促す。単なるテクストの「解読」にとどまらず、学習するテクストについて、生徒がより幅広く人間性豊かに解釈する機会を得られるようにします。
生徒に多様な種類のテクストを探究することを可能とする。文学的表現技法や文化および複雑性といった側面において多種多様なテクストを生徒に提示します。
生徒が、文化的な文脈の機微や影響について調べる機会を提供する。テクストの地理的、歴史的、民族的側面なども含まれます。
文学について記述する機会を提供する。効果的なフィードバックにより生徒が体系的かつ分析的な記述を行うことをサポートします。
テクストについて論理的な比較考察を行うプロセスに必要な足場づくり(スキャフォールディング)を提供する。生徒は比較考察を口述および記述の両方で表現できなければなりません。

教師が以下の側面に重点を置くことも重要です。
生徒の基本的スキルの習得を確かなものにする。基本的スキルは、文学や言語に関する生徒の学習や表現に欠かせません。
生徒の学習目標を明確にする。コースの要件と学習成果を参照しながら、定期的に学習目標について確かめます。
体系的な形成的評価を提供する。生徒のパフォーマンスを向上するためには何を成すべきか、という観点から、特定の評価規準に照らして、定期的にフィードバック
を行います。
修辞的スキルの実践の機会を設ける。生徒がさまざまな聞き手に対して効果的な口述プレゼンテーションを行うために必要とされるスキルです。

http://www.ibo.org/globalassets/publications/dp-language-a-literature-jp.pdf

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